ABSTRACT 2105(P10-1)
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PETによる癌のスクリーニング (4):安田聖栄,藤井博史,高橋若生,高木繁治,井出 満,正津 晃(山中湖画像セ)

Cancer screening with PET(4):Seiei YASUDA,Hirofumi FUJII,Wakoh TAKAHASI,Shigeharu TAKAGI,Michiru IDE,Akira SHOHTSU (HIMEDIC Imag. Ctr. at Lake Yamanaka)

PET(positron emission tomography)を癌のスクリーニングに用いている。3年6か月間(1994.9〜1998.3)に健常者2456人(男1585、女871、年齢52歳)に計3898回検査した。PETで大腸癌7例(粘膜癌4例含む)、肺癌5例(最小1cm)、乳癌3例(最小1.3cm)、甲状腺癌3例(最小1cm)、胃・腎癌・悪性リンパ腫各1例の計21例が検出された。手術の結果リンパ節転移陽性は、乳癌の1例のみであった。また他検査で発見困難な無症状の傍咽頭間隙腫瘍が発見された。しかし泌尿器癌では偽陰性が多かった。また女性の8.9%で慢性甲状腺炎が見られ、大腸腺腫は大きさ1.3cm以上で90%が検出できる可能性が考えられた。【まとめ】糖代謝亢進のある腫瘍は治癒切除可能な段階で発見でき、従来の検査で診断困難な腫瘍が検出される。しかしPET陰性癌がありPET単独で全ての検査の代用はできない。また糖代謝亢進のある良性病巣の発見は臨床的意義はあると考えられた。