ABSTRACT 2108(P10-1)
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閉経前婦人に対する経腟超音波断層法を併用した子宮体癌のスクリーニング : 三澤俊哉,東出香二(知多市民病・産婦)

Supplementary use of transvaginal sonography in screening for uterine endometrial cancer before menopause : Toshiya MISAWA, Koji HIGASHIDE (Dept.Ob.Gy. Chita City Hosp.)

(目的)経腟超音波断層法(TVS)を併用することが子宮体癌のスクリーニングに有効であることを示す。
(方法)対象は40才以上で閉経前の不正性器出血を訴える婦人135名(平均年齢46.0才)である。TVSにより子宮内膜厚を測定(肥厚基準は20mm)し、さらに内膜細胞診と内膜組織診(4方向)を行った。子宮画像をパーソナルコンピュータ上に取り込み、内膜像と対照域とのエコーレベルを求めてその比を算出した。
(結果)内膜肥厚が14例(体癌3例、内膜増殖症6例)、内膜肥厚陰性は121例(体癌1例、内膜増殖症7例)であった。内膜細胞診による体癌検診の感受性と正診率は50%と97.0%、TVS併用時は100%と89.6%であった。また対照域に対する内膜像のエコーレベル比は正常群、内膜増殖症群、体癌群で各々0.97±0.08、0.89±0.14、0.83±0.14であり、体癌群では非癌群と比較して有意に高エコーに描出された。
(結論)子宮体癌検診にTVSを併用することは有効であり、内膜像のエコー輝度にも注目すべきである。