ABSTRACT 2177(P11-1)
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頭頸部がんに最適なElectrosurgical dissection : 深澤 肇1 , Goepfert , H 21 由利組合総合病院・歯口外, 2テキサス大MDアンダーソンがんセンター頭頸部外科)

Electrosurgical dissection ; Excellent surgical method for head and neck cancer : Hajime FUKAZAWA1,Helmuth GOEPFERT 2(1 Dept. of Oral Maxillofacial Surg.Yuri Nokyo General Hosp.2 Dept.of H &N Surg. UTMDAnderson Cancer Ctr.)

〔目的〕出血量が少なく、手術時間を短縮出来る手術法は、頭頸部がんばかりでなく人がん各臓器にわたって必要な開放手術法であるので紹介したい。〔方法〕本手術法は、米国テキサス大MDアンダーソンがんセンター頭頸部外科方式で行なう方法で、ソリッドステート電気手術器を使いBovie pencile で18W〜25Wの出力で、開放手術を行なう方法であり雑巾法、用手剥離といったような、摘出腫瘍組織に余分な外力を加えることなく、全ての行程をBovie pencile で、健康な筋、骨、血管、神経を直視下にして、連続的に切離摘出する方法である。
〔結果〕80例の頭頸部がん(StageIV 59.0%、StageIII 37.5%,以下3.5%) に手術を行なった。手術野が常に乾いた状態であるため、腫瘍の取り残しがなく、頸部郭清が平均2時間、原発巣切除が1.6時間、再建が3時間であった。輸血は、術前から貧血を伴った例や、術前照射を行なった9例(11.3%)で、赤血球マップで合計30Uで、平均3.3Uであった。平均入院期間は、1.5カ月であり、一次治療で全例制御出来た。5年累積生存率は、82.4%であった。p53+の難治性進展がんの3年累積生存率は、50%であった。一方、p53-のがんは、100%無病生存であった。完全無欠な開放手術法であり、スマートで理想的な管理ができ、無駄な医療コストが節約出来るのが特徴であった。