ABSTRACT 2188(P11-1)
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術中リンパ系mappingによる胃癌sentinel nodesの同定
谷口桂三、藤村 隆、坂東悦郎、宮下知治、道輪良男、藤田秀人、伏田幸夫、西村元一、米村 豊、三輪晃一(金沢大学 第二外科)

Identification of sentinel nodes in patients with stomach carcinoma using intraoperative endoscopic lymphatic mapping: Keizo TANIGUCHI, Takashi FUJIMURA , Etsuro BANDO, Tomoharu MIYASHITA, Yoshio MICHIWA, Hideto FUJITA, Sachio FUSHIDA , Gen-ichi NISHIMURA , Yutaka YONEMURA, Koichi MIWA (2nd. Dept. of Surgery, Kanazawa Univ.)

癌より最初にリンパ流を受けるリンパ節、すなわちsentinel nodesを同定し、その転移の有無をしらべることは合理的なリンパ節郭清に必要であると考えられる。我々は、術中内視鏡下に胃癌周囲の粘膜下にリンパ嗜好性色素patent blueを注入しリンパの流れ、所属するリンパ節を染色するintraoperarive endoscopic lymphatic mapping(IELM)を開発し, これの同定を試みた。
【対象および方法】1993年から1998年までに術前に早期胃癌と診断した113例で、染色されたリンパ節への転移と最終病理検索でのリンパ節転移とを対比させた。
【結果】染色リンパ節個数の中央値は6個。検索リンパ節総数は4687個であった。転移症例は113例中22例で20例の染色リンパ節に転移が認められ、偽陰性の2例は肉眼的に数cm大のリンパ節転移陽性例であった。IELMによるリンパ節転移診断敏感度は91%(20/22)で特異性は100%であった。これに肉眼的な転移症例を考慮すると正診率は100%となった
【結語】IELMにより染色されたリンパ節はsentinel nodeと同定され、転移の有無を検索に有用であった。