ABSTRACT 2190(P11-1)
胃癌における近傍リンパ節転移個数と遠位リンパ節転移程度の関係;喜多村陽一, 小熊英俊, 林 和彦, 中村 努, 高崎健(東京女子医大消化器セ。外科)
The number of regional lymph node metastasis would affect to the extent of distant lymph node metastasis in gastric cancer patients: Youichi KITAMURA, Hidetoshi OGUMA, Kazuhiko HAYASHI, Tsutomu NAKAMURA, Ken TAKASAKI ( Department of Surgery, Institute of Gastroenterology, Tokyo Women's Medical College)
(目的)胃癌取扱い規約におけるリンパ節転移程度およびリンパ節転移個数はその症例の予後因子として有用であるが、術前、術中における正診率は低く、郭清程度の決定因子とはなりにくい。そこで術中、検索可能な胃周囲リンパ節転移個数とリンパ節転移程度との関係から胃周囲リンパ節転移個数が郭清程度の決定因子となりうるかを検討する。(対象)胃癌のリンパ節転移程度を正確にするため、1984年から1993年におけるリンパ節転移胃癌胃切除後5年以上生存例およびD4郭清例413例を対象とした。(結果)胃周囲リンパ節転移個数3個以下の症例は2群までの転移が95.8%であるのに対し、4個以上では40.1%が3群以上のリンパ節に転移を認めた。(まとめ)胃周囲リンパ節転移個数が3個以下の症例ではD2郭清が適応である。