ABSTRACT 2197(P11-1)
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膵頭部癌の術後局所再発における神経浸潤の意義: 内田英二1,恩田昌彦1,松下 晃1,柳 健1,山村 進1 ,中村慶春1,井上松応1, 相本隆幸1, 小林 匡1, 田尻 孝1, 内藤善哉2,浅野伍朗2 (日本医大・1一外, 2二病理)

Significance of the neural invasion in post operative local recurrence of pancreas head carcinoma: Eiji UCHIDA1 , Masahiko ONDA1,Ken YANAGI1,Akira MATSUSHITA1, Susumu YAMAMURA1,Matsuo INOUE1, Takayuki AIMOTO1, Tadashi KOBAYASHI1, Takashi TAJIRI1, Zenya NAITO2,Goro ASANO211st. Dept. Surg., 22nd. Dept. Pathol., Nippon. Med. Sch.)

【目的】膵頭部癌の術後再発は局所再発や肝転移、腹膜播種であり、特に局所再発は高率でその機序の解明は予後の改善に結びつくと考えられる。一方、膵頭部癌の神経浸潤は高率で予後因子としても極めて重要である。今回、膵頭部癌の局所再発にける神経浸潤の意義を検討する目的でS-100, lamininの免疫組織化学的検討を行った。
【対象と方法】対象は膵頭部癌37例。免疫組織染色より膵内神経浸潤(Ni)と膵外神経浸潤(Nx)を同定した。
【結果】Niは26例(70%)、Nxは15例(40%)に認め、それぞれne,plとに有意な相関関係を認めた。NiはTSとの間に相関関係を認めた。局所再発は25例(68%)にみられ、ly, vとに関連性を認めないがNi,Nxとの間に有意な相関関係を認めた。
【結論】膵頭部癌では神経浸潤は高率であり、術後の局所再発の重要な一因と考えられた。したがって、外科治療にあたり神経浸潤をも主眼においた補助療法の必要性が考えられた。