ABSTRACT 2199(P11-1)
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粘液産生膵腫瘍の臨床病理学的検討:堀口明彦,宮川秀一三浦 馥(藤田学園・医.外)

Clinicopathological study of mucin-producing tumors of the pancreas: Akihiko HORIGUCHI, Shuichi MIYAKAWA, Kaoru MIURA (Dept. of Surgery, Fujita Health Univ. Med. School)

[目的] 粘液産生膵腫瘍の診断と治療方針について検討した.
[対象と方法]教室で切除された粘液産生膵腫瘍33例を対象とした。US,EUS,helical CTで腺腫,非浸潤癌,浸潤癌の鑑別,術式と予後の問題点について検討した. [結果と結語] 過形成6例,膵管内乳頭腺腫12例,膵管内乳頭腺癌(非浸潤型)9例,膵管内乳頭腺癌(浸潤型)3例,粘液性嚢胞腺腫2例,粘液性嚢胞腺癌(非浸潤型)1例であった. 膵管内乳頭腺腫と非浸潤型の癌の鑑別は主膵管径が3mm以上で嚢胞内の隔壁形成,乳頭状隆起が存在するもの,経過観察中に嚢胞径の増大,嚢胞内所見が変化するものは癌の可能性が高く手術適応であるが,非浸潤型の癌進展は膵管内にとどまっておりリンパ節郭清は不要であり,またPD,PpPDを施行した症例で術後糖尿病で失った症例もあり膵機能温存術式を選択する.EUS,helical-CTは膵実質浸潤が明瞭に描出でき,このような浸潤型に対しては,浸潤性膵管癌と同様な拡大術式を選択する.