ABSTRACT 2203(P11-1)
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ゲルソリンアデノウイルスベクターによる膀胱癌細胞株UMUC-2の増殖抑制効果:佐澤陽1,2, 田中 基幹, 原林透, 篠原信雄, 小柳知彦, 葛巻暹(北大・医・癌研遺伝子制御、泌)

Inhibitory effect of gelsolin-adenovirus vector on growth of a bladder cancer cell line UMUC-2: Ataru SAZAWA1. 2, Motoyoshi TANAKA2, Tohru HARABAYASHI2, Nobuo SHINOHARA2, Tomohiko KOYANAGI2, Noboru KUZUMAKI1 ( 1Div. of Gene Regulation, cancer institute, 2Dept. of Urology, Hokkaido Univ., Sch. Med.)

[目的]我々はこれまでに膀胱癌におけるゲルソリン発現の低下を踏まえ、ゲルソリンを組み込んだレトロウイルスベクターによる抗腫瘍効果について報告してきた。今回、より感染効率の高いアデノウイルスベクターを作製し癌細胞に対する増殖抑制について検討した。
[方法]Shuttle plasmid pCA14 単独またはゲルソリンcDNAをligationしたpCA14とpJM17をそれぞれ293細胞にco-transfectionし、コントロールベクター (Ad-CMV)およびゲルソリンアデノウイルスベクター(Ad-GSN)を作製した。20000-50000個/wellのヒト膀胱癌細胞株UMUC-2に対しMOI 50のAd-CMVまたはAd-GSNを感染させ、5日後に細胞数を計測した。
[結果]Ad-CMVでは細胞増殖抑制は認められなかった。これに対してAd-GSN では細胞増殖をほとんど認めなかった。またMOIをさげて感染させても、一定の増殖抑制効果が認められた。
[結論]ヒト膀胱癌細胞株UMUC-2のin vitroでの増殖を抑制するゲルソリンアデノウイルスベクターを構築した。