ABSTRACT 2204(P11-1)
化学内分泌治療併用の前立腺全摘除術:丸岡正幸、浜野公明、西川泰世、長山忠雄(千葉がんセ泌)
Pre and post surgical chemo-hormonal therapy for the the local advanced prostatic carcinoma(Masayuki MARUOKA, Masaaki HAMANO, Yasuyo NISHIKAWA and Tadao NAGAYAMA (Division of Urology, Chiba Cancer Center Hospital)
〔目的〕局所限局の前立腺癌に対する治療として前立腺全摘除術が近年実施されるようになってきたが、今回我々は手術前後に化学内分泌治療を併用し良好な治療結果を得たので報告する。
〔対象と研究方法〕局所限局の前立腺癌43例を対象とした。年齢は48から76才、平均66.6才であった。摘出標本はすべて全割標本を作成しpT分類と手術前の化学内分泌治療の効果を観察し、また治療結果も調査した。
〔治療方法〕手術前にetoposide40-60mg/sqmを7日間2週毎に2コース点滴静注、diethylbestrol diphosphate 250-500mg/bodyを連日30日投与し、その後前立腺全摘除術を施行、さらに手術後にpT3以上か低分化腺癌例はetoposideを8週毎に静注、 chrolmadinone acetateは100mg連日経口、 LH-RH agonistを月一回皮下注射した。
〔結果〕pT分類はpT2aが5例、pT2bが1例、pT3が37例であった。病理組織は高分化腺癌7例、中分化腺癌24例、低分化腺癌12例であった。手術前の化学内分泌治療の効果はgrade0aが1例、0bが9例、 1が19例、2が14例であった。治療結果は全例癌なし生存で5年生存率は100%であった。