ABSTRACT 2208(P11-1)
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悪性リンパ種に対する腹腔鏡下脾臓摘出術
関本貢嗣, 冨田尚裕, 大植雅之, 玉木康博, 先田 功, 瀧口修司#, 門田守人 (阪大・医・第二外科, #同内視鏡外科)

Laparoscopic splenectomy for malignant lymphoma : Mitsugu SEKIMOTO, Naohiro TOMITA, Masayuki Ohue, Yasuhiro TAMAKI, Isao SAKITA, #Shyuuji TAKIGUCHI, Morito MONDEN (Dept. of Surg. II, #Endosc. Surg., Osaka Univ. Med School)

目的)特発性血小板減少性紫斑病を初めとする良性血液疾患に対する腹腔鏡下脾臓摘出術は今や標準的な治療法として認められつつある。我々はこれまでに24例を経験し、症例を重ねるにつれ悪性疾患に対しても本法を適応しつつある。今回、悪性リンパ種に対する腹腔鏡下脾臓摘出術を3例経験したので報告し、適応上の問題点と対策を検討する。
症例)男/女=1/2、平均年齢50才。1例は化学療法の影響と思われる脾周囲の癒着を認め、2例は1000gを越える巨脾症例であった。1例は脾膿瘍を合併していた。いずれも手術操作上なんらかの障害因子を有していた。脾膿瘍合併例は横隔膜と癒着し、腹腔鏡下に安全に手術を行うことは不可と判断し開腹移行した。残り2例は腹腔鏡下に操作を完遂したが、いずれも長時間を要した。
結論)手技への習熟により腹腔鏡下脾臓摘出術は腫瘍性血液疾患にも応用可能である。しかし、難度が高く慎重な操作、状況判断が必要となる。