ABSTRACT 2226(P12-2)
各種培養癌細胞の増殖に対するプロポリス成分の抑制効果:船越崇行(九州看護福祉大・看護)
Suppressive effect of propolis extracts on proliferation of the cultured cancer cells : Takayuki FUNAKOSHI(Kyushu Univ. of Nursing and Social Welfare)
【目的】プロポリスのアルコール分画成分を各種培養癌細胞へ応用し、その増殖抑制効果について検討する。
【方法】プロポリスは森川健康堂(株)から恵与され、これをアルコール分画したものを用いて各種癌細胞に対する増殖抑制効果を検討した。用いた細胞はCOLO201、KATOIII(ヒト胃癌)、NKN-74(ヒト胃腺癌)、dRLh-84(ラット肝臓癌)、Ehrlich asites tumour(マウス腹水癌)であり、先ず、各種癌細胞(0.5 x 105 cells/ml)をプロポリス分画成分と共に96 well plateに播種し、24, 48,72時間培養したのちWST法及び色素排除試験法によって生細胞数を測定し、プロポリス成分の癌細胞増殖抑制効果を調べた。
【結果・考察】プロポリス原液の分画はCOLO201細胞を指標として行った。その結果、より強い増殖抑制効果をもつ画分が得られた。これを各種癌細胞へ応用した結果、感受性の違いは認められるものの、いずれの細胞に対しても増殖抑制効果が認められた。また、 ELISA 法を用いて本実験における細胞死の機構を検討した結果、アポトーシスが関与している可能性が示唆された。
【謝辞】共同研究者の島田秀昭博士、蓮尾憲作修士(熊本大・薬)に深謝する。