ABSTRACT 2231(P12-2)
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イペの抗腫瘍細胞の特性:坂井俊之助1松井泰子1、氏家俊光2(金大がん研・1免生・2化療

Unique Characters of IPE (Tabebuia avellanedae) against antitumor activities : Shunnnosuke Natsuume SAKAI1,Hiroko Iwashita MATSUI1 ,Toshimitu UJIIE2 (1Dept ofImmunobiolo, 2Dept of Chemotherapy, Cancer Res, Inst Kanazawa Unive)

イペの抗腫瘍性についてはウイルス発癌、ヒトやマウスの種々の腫瘍細胞、および分裂活発な細胞に大きな傷害性を持つと考えた。我々は現在作用機作を解明すべく有効物質の分離中である。また本年は移稙系癌を用いてその有効性を解析した。継代移稙株MH134皮下移稙において1)正常群 2)移稙と同時にイペ摂取開始 3)移稙前よりイペ摂取開始、以上の3群に分け検討した。MH134皮下移稙により1か月後に直径0.5cm、2gの腫瘍魂が形成されたが正常群ではさらに1か月後に最大直径3cm、20gに肥大した。これに対しイペ移稙前より継続摂取した群では肥大はほとんど見られなかった。同様な作用はBALB/cを用いたMeth-A肉腫でも観察された。これはイペが昨年度報告した分裂盛んな細胞に傷害活性を有するという事から、移稙腫瘍への栄養補経路血管新成阻害によるものと考えている。なお、イペの長期摂取マウスの肝RNAをノーザンで検討したが異常は認められなかったためイペによる肝障害の可能性はないと考えている。現在、原発肝癌が多発するとされているC3H/Hejマウスを用いてイペの肝癌抑制を検討中である。