ABSTRACT 2235(P12-2)
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ドーパミンによるHL-60細胞のアポトーシス誘導及びアスコルビン酸による阻害:田村明彦1、坂上宏1、佐藤正弘1、大井毅2、佐藤和恵3、高濱素秀4(明海大・歯・1歯科薬理、2口腔病理、3昭和大・薬・分セ、4埼玉医大・病理)

Induction of HL-60 apoptosis by dopamine and inhibition by sodium ascorbate: Akihiko TAMURA1, Hiroshi SAKAGAMI1, Masahiro SATO1, Takeshi OI2, Kazue SATOH3, Motohide TAKAHAMA4 (Depts. of 1Dent. Pharmacol. & 2Oral Pathol, Meikai Univ. Sch. Dent., 3Anal. Ctr, Sch. Pharm., Show Univ., 4Dept. of Pathol., Saitama Med. Sch.)

〔目的〕我々は、フェノール性の水酸基を持つ化合物によるヒト前骨髄性白血病細胞HL-60のアポトーシス誘導を報告してきた。今回、ドーパミン(DA)誘導体のアポトーシス誘導活性を調べた。〔方法〕生細胞数は、トリパンブルー排除能とFACSにより;ラジカル強度はESRにより;MetのMet-SOへの酸化はアミノ酸分析機により;H2O2量は過シュウ酸法により定量した。〔結果と考察〕DA及びアスコルビン酸(AsNa)誘導体のうち、ラジカルを産生する化合物のみが、HL-60細胞にアポトーシスを誘導した。DA、AsNaの活性は、カタラーゼでそれぞれ部分的に、あるいは完全に抑制されたが、caspase-3の阻害剤にはいずれも影響されなかった。DAとAsNaを混合させると、ラジカル強度、Metの酸化、H2O2の産生いずれも相殺し合った。DAとAsNaのパーキンソン病発症における相互作用が示唆された。