ポスターセッション

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嫌気的解糖系の抑制物質環状ポリ乳酸(CPL)の抗腫瘍作用─第3報：ルイス肺癌の肺転移に及ぼす環状ポリ乳酸の効果：高田繁生¹⁾、長戸康和²⁾、村山千恵子³⁾、大泉幸雄³⁾、山村雅一¹⁾（東海大学医学部分子生命科学１¹⁾、形態学²⁾、放射線科学II³⁾）

The antitumor effect of the cyclic polylactate (CPL), the anaerobic glycolysis inhibitor. ─ (3)：The supressive effect on the metastasis of Lewis lung carcinoma by CPL ：Shigeo TAKADA¹⁾, Yasukazu NAGATO²⁾, Chieko MURAYAMA³⁾, Yukio OHIZUMI³⁾, Masaichi YAMAMURA¹⁾ (¹Dep. of Mol. Life Sci. 1, ²Dep. of Morphol. , ³Dep. of Rad. Sci. II)

【目的】嫌気的解糖系抑制物質の環状ポリ乳酸(Cyclic polylactate,CPL)は腹水癌の増殖を抑え、担癌動物の生存期間を延長する。今回CPLの転移や固形癌に対する効果を検討した。【方法】6週齢マウス皮下にルイス肺癌細胞を移植した。10日後に動物を無処置群、溶媒投与群、及びCPL投与群の３群に分け、薬剤を隔日腹腔内に注射した。癌移植後20日で動物を殺した。脱血後組織を摘出し、肺の一部を固定し、各個体当たり6ブロックから切片（各群36切片）を作成した。残りの組織を凍結融解後細胞上清画分を得、HK, PFK, PK及びLDH活性を測定した。【結果】CPL投与は肺と癌組織の嫌気的解糖系酵素群特にPFK活性の低下を来したが、肝臓、腎臓では変化がなかった。CPL投与群の固形癌重量は無処置群の90％であった。肺での腫瘍組織の範囲が50％を越える切片の割合は無処置群では35％、溶媒投与群では55％、CPL投与群では7％であった。【結論】CPLは移植癌の肺転移を強く抑制し、癌及び転移のある肺の嫌気的解糖系酵素群の活性を低下させたが、肝臓や腎臓には効果を及ぼさなかった。