ABSTRACT 2245(P12-3)
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新規スルホンアミド系経口抗癌剤HMN-214の投与スケジュールの検討:本村琢哉1,武居恒1,加藤文敬1,松田真人1,木村喜代史1,日高弘義21日本新薬・創薬研,2名大・医・薬理)

Schedule dependency of orally administered HMN-214, a novel antitumor sulfonamide compound : Takuya HONMURA1, Hisashi TAKESUE1, Fumitaka KATOH1, Masato MATSUDA1, Kiyoshi KIMURA1, Hiroyoshi HIDAKA2 (1Discovery Res. Lab., Nippon Shinyaku Co., Ltd., 2Dept. Pharmacology, Nagoya Univ. Sch. Med.)

[目的]新規スルホンアミド系抗癌剤 HMN-214とその活性本体であるHMN-176はin vitroおよび in vivoにおいて優れた抗腫瘍作用を示し、in vitroにおける検討よりその作用様式は時間依存的であることを前回の本学会で報告した。今回、in vivoにおけるHMN-214の最適投与スケジュールについて抗腫瘍作用および白血球減少を指標として検討した。
[方法]マウス移植マウス結腸癌colon26を用い、HMN-214の連続投与と間歇投与による抗腫瘍作用を比較した。また、HMN-214の抗腫瘍作用と白血球減少について1日1回(QD)と1日2回(b.i.d.)投与で比較した。[結果]HMN-214はマウス移植マウス結腸癌colon 26に対し、いずれの投与スケジュールにおいても有効性を示したが、間歇投与(2日毎および 4日毎)よりも連続投与(QD, b.i.d.)のほうがより強い抗腫瘍作用を示した。HMN-214の抗腫瘍作用と白血球減少を1日投与量で比較したところ、QD投与群とb.i.d.投与群の抗腫瘍作用はほぼ同等であったが、白血球の減少はQD投与群のほうが軽度であった。また、投与終了後約1週間までは抗腫瘍作用は持続するが、白血球の減少はほぼ正常範囲にまで回復することが明らかとなった。
[結語]HMN-214はin vivoにおいても時間依存型の抗癌剤であることがわかった。毒性の回復性と抗腫瘍作用の持続の成績より、今後更によりよい投与スケジュールを検討したい。