ABSTRACT 2246(P12-3)
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新規スルホンアミド系抗癌剤HMN-214のMDR1遺伝子発現抑制作用:加藤文敬1, 本村琢哉1, 武居恒1, 田中秀樹1,2, 日高弘義21日本新薬・創薬研, 2名大・医・薬理)

Suppressive effect of a novel antitumor sulfonamide HMN-214 on the MDR1 gene expression : Fumitaka KATOH1, Takuya HONMURA1, Hisashi TAKESUE1, Hideki TANAKA1,2, and Hiroyoshi HIDAKA2 (1Discovery Res. Lab., Nippon Shinyaku Co., Ltd., and 2Dept. Pharmacology, Nagoya Univ. Sch. Med.)

新規スルホンアミド系抗癌剤HMN-214の活性本体であるHMN-176は強力な anti-mitotic agentで、幅広い抗腫瘍スペクトラムを有する。さらにMDR遺伝子高発現型の各種多剤耐性株(P388/ADR, P388/VCR, K2/ARS, KB/V.1等)に対して交差耐性を示さないか、示しても軽度である。本学会で既報の通りHMN-176の類縁化合物の標的分子としてDrug-Western法でNF-YBが同定されており、その制御下にある遺伝子の一つとしてMDR1が知られている。そこで、本化合物の耐性克服作用がMDR1遺伝子発現抑制によるものかどうかをK2/ARS及びKB/V.1細胞で確認した。RT-PCR, Northern blotting及びWestern blottingの結果は共に、HMN-176の3 microM・48hr処理でMDR1遺伝子発現量、蛋白量ともに抑制されていた。このことは、HMN-176がNF-YのDNA結合能を阻害した結果MDR1遺伝子発現を抑制し、多剤耐性株に対して細胞障害性を発揮することを示している。in vivoでの成績も併せて報告する。