ABSTRACT 2250(P12-3)
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新規プロペノン誘導体AM化合物のtubulin重合阻害活性についての検討:三池曜子,金澤純二,池田俊一,秋永士朗,岡部正実,玉沖達也(協和発酵・医薬総合研)

Inhibition of tubulin polymerization by new propenone derivative, AM compounds:Yoko MIIKE, Junji KANAZAWA, Shun-ichi IKEDA, Shiro AKINAGA, Masami OKABE, Tatsuya TAMAOKI (Pharmaceutical Res. Inst., Kyowa Hakko)

AM化合物はプロペノン骨格を有する新規抗癌剤であり分裂阻害剤colchicineのtubulinへの結合を競合的に阻害することから分裂阻害活性を有することが推察される。今回、我々はAM化合物の細胞周期に及ぼす影響およびmicrotubuleに対する作用をヒト類表皮癌A431細胞を用い検討した。
(結果)ヒト類表皮癌A431細胞の細胞周期に対しAM化合物の代表化合物AM-97およびAM-132は薬剤処理4時間後から顕著なG2/M期への集積作用を示した。処理後48時間以降では細胞が分裂しないまま次のcell cycleに入ったため8n体の細胞が確認された。AM化合物で処理した細胞の核とtubulinを間接蛍光抗体法を用い検討した結果、殺細胞活性を示す濃度での24時間処理でmicrotubuleの破壊像が観察された。
(結論)AM化合物は殺細胞活性を示す処理濃度で細胞の分裂を阻害した。またその分裂阻害作用は、tubulinの重合阻害活性に由来することが示された。