ポスターセッション

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新規抗癌剤TOP-53の非小細胞肺癌に対する有効性―新鮮臨床材料を用いての検討：藤本修一¹,小武内尚²,山田雄次²（¹千葉がんセ・研・化療,²大鵬薬品・第一がん研）

Antitumor activity of TOP-53 against non-small cell lung cancer with human surgical specimens:Shuichi FUJIMOTO¹, Takashi KOBUNAI²,Yuji YAMADA² (¹Div. Chemother., Chiba Cancer Ctr. Res. Inst.,²Cancer Res. Lab., Taiho Pharmaceutical Co., Ltd.)

［目的］TOP-53は非小細胞肺癌の治療を目的に大鵬薬品工業で開発された新規ポドフィロトキシン系抗癌剤であり、トポイソメラーゼ I を阻害し、肺組織および肺腫瘍部に高濃度に長時間分布する性質を有する。そこで今回、非小細胞肺癌に対する有効性を新鮮臨床材料を用いて検討し、我国における11種類の適応薬剤と比較した。
［方法］非小細胞肺癌240例（腺癌155例、扁平上皮癌75例、大細胞癌10例）の手術材料より微小細胞集塊を調製し、各種薬剤にて8時間処理した。殺細胞効果は核DNA量分析によるFACS法にて判定し、G0/G1ピークの70％（T/C）以下の減少を有効、DNAヒストグラムの著変を著効とした。
［結果］TOP-53 （10μg/ml）は有効率57％（著効率14％）を示した。これは、同系薬剤VP-16（3）の12％（1％）を遥かに凌ぐものであり、また適応薬剤11種類（MMC, PEP, CPM, BLM, 5-FU, ADM, VDS, CDDP, SN-38, CQ, およびACNU）の29-11％（3-0％）に比しても遥かに優れたものであった。また、 TOP-53 は3種の組織型に対しても同等の有効性を示した。
［結論］標準薬剤に比し、新鮮臨床材料に対する高い有効率および著効率は、 TOP-53 の非小細胞肺癌に対する有効性を強く示唆するものと期待される。