ポスターセッション

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アポトーシス誘導による抗癌剤多剤耐性克服の検討：大井裕子,金　隆史,井上秀樹,入江秀明,青儀健二郎,峠　哲哉(広島大・原医研・腫瘍外科)

A study of Overcommimg of Multidrug Resistance to Anticancer Agents by Introducing Apoptosis-related gene ：Yuko OHI, Ryungsa KIM, Hideki INOUE, Hideaki IRIE, Kenjirou AOGI, Tetsuya TOGE( Research Institute for Nuclear Medicine and Biology,Hiroshima University)

【目的】MRP過剰発現耐性細胞において、アポトーシス誘導関連遺伝子導入による多剤耐性克服の可能性について検討を行った。【対象および方法】ヒト口腔類表皮癌KBおよび多剤耐性株KB-7dを用いた。抗癌剤感受性はMTT法、抗癌剤感受性規定因子の発現はNorthern法およびWestern法、アポトーシスの判定はDNA断片化により行った。in vivoにおける抗腫瘍効果の評価は、ヌードマウス移植皮下腫瘍を用いて治療群および非治療群の腫瘍体積の計測により行った。遺伝子導入は、lipofection法により行った。 【結果および考察】KB-7dはMRPが発現しており、ADM、VP-16、VCR、VDS に交叉耐性を示した。VP-16処理ではDNA 断片化が認められず、アポトーシス誘導関連遺伝子bcl-Xsの発現が低下していた。KB-7dにbcl-Xsを導入して得られたクローンは、ADM、VCR、VDSに対する感受性が増加していた。以上より、KB-7dの抗癌剤耐性には、特にbcl-Xsが関与したアポトーシスに対する耐性も関与しており、MRP非修飾下でもアポトーシス誘導により耐性が克服できる可能性が示唆された。