ABSTRACT 2320(P12-11)
Sodium 5,6-benzylidene-L-ascorbate(SBA)による活性酸素種の誘導(in vivo):佐藤和恵1、坂上宏2、田村明彦2、佐藤正弘2、大井毅3、太田秀一4、東風睦之5(明海大・歯・2歯科薬理、3口腔病理;1昭和大・薬・分セ、4医・病理;5一条会病院)
Induction of active oxygens in vivo by SBA: Kazue SATOH1, Hiroshi SAKAGAMI2, Akihiko TAMURA2, Masahiro SATO2, Takeshi OI3, Hidekazu OTA4, Mutsuyuki KOCHI5 (Depts. of 2Dent. Pharmacol., 3Oral Pathol, Meikai Univ. Sch. Dent.; 1Anal. Ctr., Sch. Pharm., 4Dept. of Pathol., Sch. Med., Show Univ.; 5Ichijokai Hosp.)
〔目的〕抗癌剤SBAが、H2O2等の活性酸素を産生して、その作用を発現しているのかをラット誘発肝癌を用いて検討した。〔方法〕DAB食を4-5ヶ月間ラットに投与して、非可逆的に肝癌を誘発した。ラジカル強度はESRにより、H2O2量は過シュウ酸法により測定した。〔結果と考察〕SBA(40 mg/kg)をラット尾静脈より投与し、肝臓のホモジェネートを作成したところ、ラジカル及びH2O2の持続的な産生が観察された。これに対して正常肝ホモジェネートでの産生は低かった。同様な観察は、肝臓を摘出後にSBAを投与しても観察された。SBAの抗腫瘍効果の発現に、H2O2等の活性酸素が関与していることが示唆された。