ABSTRACT 2330(P12-12)
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卵巣癌に対するアロマターゼ阻害剤の適応:卵巣癌細胞株のアロマタ−ゼの存在と阻害剤の抗腫瘍作用 中村純二1,高岡博昭1,鈴木 貴2,笹野公伸2,伊藤 潔3,,佐藤信二3,,矢嶋 聰3,,吉浜 誠1(1雪印生科研,2東北大・医・病理,3,東北大・医・産婦)

Application of aromatase inhibitor for ovarian cancer. Function of aromatase in ovarian cancer cell line and antitumor effect of the Inhibitor.Junji NAKAMURA1, Hiroaki TAKAOKA1, Takashi SUZUKI2, Hironobu SASANO2, Kiyoshi ITO3,, Shinji SATO3,, Akira YAJIMA3,,Makoto YOSHIHAMA1,(1Res.Inst.Life Sci. Snow Brand Milk Prod., 2Dept. Pathol. Tohoku Univ. Sch. Med., 3Dept. Ob&Gyn. Tohoku Univ.Sch.Med.)

【目的】今般、我々は卵巣癌のエストロジェン依存性とアロマターゼによる局所的エストロジェン産生、およびアロマターゼ阻害剤の適応可能性をヒト卵巣癌細胞株を用いた各種試験にて検討した。
【方法】ヒト卵巣癌細胞BG-1株のアロマターゼの存在及びエストロジェン依存性を細胞の増殖性を指標に評価した。また、ヌードマウスに移植してアロマターゼ阻害剤の抗腫瘍作用を評価した。
【結果】BG-1の細胞内のアロマターゼ発現とエストロジェン依存性が示された。in vitro試験に於てテストステロン添加による増殖がアロマタ−ゼ阻害剤添加により抑制された。また、ヌードマウスに形成された腫瘍に対してアロマターゼ阻害剤は明らかなin vivo 抗腫瘍作用を示した。
【考察】BG-1での実験で卵巣癌のホルモン依存性とアロマターゼの関与が示唆された。卵巣癌も乳癌同様に局所におけるエストロジェン産生が癌の増殖に関わっており、アロマターゼ阻害剤の適応が可能であると考えられた。