ポスターセッション

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転写因子YB-1のヒト大腸癌組織における発現と細胞増殖マーカー, P糖蛋白の免疫組織学的検討：中山善文¹, 柴尾和徳¹, 岡崎啓介¹, 佐古達彦¹, 平田敬治¹, 永田直幹¹, 板垣康治³, 高野裕士², 河野公俊², 伊藤英明¹ (産業医大・1外, ²分生, ³雪印乳業)

YB-1 expression correlates with DNA topoisomerase IIα expression in human colorectal cancer: Yoshifumi NAKAYAMA¹, Kazunori SHIBAO¹, Keisuke OKAZAKI¹, Tatsuhiko SAKO¹, Keiji HIRATA¹, Naoki NAGATA¹, Yasuharu ITAGAKI³, Hiroshi TAKANO², Kimitoshi KOHNO², Hideaki ITOH¹ (¹Dept. of Surgery I, ²Dept. of molecular biology, Univ. Occup. Environ. Health, Sch. of Med. ³Snow Brand Milk Products Co., Ltd.)

Y-box binding familyのmemberであるYB-1の核内発現はヒト乳癌組織においてP糖蛋白の過剰発現と関連することが報告された。我々は大腸癌細胞株KM12CにおいてYB-1はtopoisomerase IIαのpromoter活性を調節しているという結果を得た。そこで今回、ヒト大腸癌組織におけるYB-1発現の意義を免疫組織学的に検討した。[対象と方法] 当科で切除した術前化学療法未施行の大腸癌26例を対象に抗ヒトYB-1, topo IIα, PCNA, P糖蛋白抗体を用いて酵素抗体法を施行した。[結果と考察] 正常粘膜でYB-1は増殖帯である陰窩基底部の上皮に発現していた。癌部では核内、細胞質に発現し、染色強度による評価でYB-1はP糖蛋白の発現とは相関せず、topo IIαと相関した。以上の結果より、大腸癌においてYB-1はP糖蛋白の発現とは関連しないが、細胞増殖に関連していると思われた。