ポスターセッション

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頭頚部癌における薬剤耐性関連遺伝子発現の検討：平田　思¹、加藤　修²,小栗鉄也³,林　賢¹,木村信次¹,渡辺敦光²,夜陣紘治^１（¹広島大・耳,²原医研・環境変異,³広島大・第二内科）

Expression of drug resistance associated genes in head and neck carcinoma：Shitau HIRATA¹,Osamu KATOH², Tetsuya OGURI³,Ken HAYASHI¹,Shinji KIMURA¹, Hiromitsu WATANABE²,Koji YAJIN¹（¹Dept.of Oto., Hiroshima Univ.Sch.Med .,² Dept.of Environment and Mutation,RIRBM,Hiroshima Univ.,³ 2nd Dept.of Int.Med.,HiroshimaUniv.Sch.Med.)

【目的】一部の頭頚部癌は、放射線や抗癌剤に対する感受性が比較的高いが、転移例や再発例にはこれらの治療に対して抵抗性を獲得するものが多い。我々は、この機序を明らかにするために、薬剤耐性関連遺伝子として注目されているMDR1,MRP1,LRP,TopoIIα,TopoIIβ遺伝子発現を癌組織と非癌組織で検討した。【方法と結果】：生検および手術時に得られた頭頚部扁平上皮癌組織、非癌組織を凍結保存後total RNAを抽出し、βアクチンを内部コントロールとしたRT-PCR法を用いて４９例（癌組織３４例、非癌組織15例）において上記の遺伝子発現を検討した。今回の検討では、MDR1,MRP1,LRPについては、癌組織、非癌組織で発現に差はなく、治療歴による差もみられなかった。頭頚部領域の扁平上皮癌においては、薬剤排出ポンプ機能に関与する薬剤耐性因子との関連が低いことが示唆された。また非癌組織に比べ頚部転移癌組織においてTopoIIαgene発現が高い傾向にあり、TopoIIをターゲットとした抗癌剤の有効性について検討する価値があると思われた。