ABSTRACT 2363(P12-14)
 ポスターセッション一覧 トップ 


5FU代謝関連酵素活性を用いた,大腸癌に対するLV(leucovorin)/5FU療法の適応症例の予測: 竹上智浩1,新田MarceloEidi1,名川弘一1,藤井真1,武藤徹一郎11東大腫瘍外科)

The predict of appropriate application of leucovorin / 5FU against colorectal cancer comparing the activity of 5FU metabolism retated enzyme:Tomohiro TAKENOUE1, Eidi Marcelo NITA1, Hirokazu NAGAWA1, Shin FUJII1, and Tetsuichiro MUTO11Dept. of Sur, Univ. of Tokyo)

<目的>5FU代謝関連酵素 であるTS (thymidylate synthase)、DPD (dihydropyrimidine dehydrogenase) の活性を測定することにより、大腸癌に対するLV/5FUの適応症例を予測できるか否かを検討した。<対象、方法> 4種類の大腸癌cell lineの酵素活性を測定し、それぞれのcell lineに5FUまたはLV/5FUを投与し72h後の抗腫瘍効果をMTT法にて測定し、酵素活性と比較検討した。<結果>1)DPD値の低いcell lineでは、5FUの増量により10%以上の抗腫瘍効果の増強を認めたが、DPD値の高いcell lineでは、抗腫瘍効果の増強は5%以下であった。2)TS値の高いcell lineでは、LVによる抗腫瘍効果の増強は明らかであったが、TS値が低くなるにつれて抗腫瘍効果の増強は減少し、かえって負の値を示すcell lineも存在した。<結論>LV/5FU療法は、DPD値が低く、TSが高い症例に最もよい適応であり、DPD、TS共に低い症例では5FUのみで十分と考えられた。