ABSTRACT 2383(P12-14)
 ポスターセッション一覧 トップ 


血小板活性化因子阻害剤:E6123のシスプラチン感受性増強効果におけるアポトーシスの関与 : 日置詩子1, 笠原寿郎1,坂東琢磨1,柴田和彦1,白崎浩樹1,松田保1(金沢大学・第三内科1)

Modulation of sensitivity to CDDP by platelet activating factor receptor antagonist:E6123 in PC9 and PC9/CDDP cell line:Utako HEKI1 ,Kazuo KASAHARA1, Takuma BANDO1,Kazuhiko SHIBATA1,Hiroki SHIRSAKI1,Tamotsu MATSUDA1
(3rd Dept. of Int. Med., Kanazawa Univ.1)

目的:ヒト非小細胞肺癌培養細胞株における(S)-(+)-6-(2-chlorophenyl)-3-cyclopropanecarbonyl-8,1-dimethyl-2,3,4,5 -tetrahy dro-8H-pyrido(4',3':4,5) thieno(3,2-f) (1,2, 4) triazo -lo(4,3-a)(,4)diazepine: E6123 のCDDP感受性増強効果、およびアポトーシスの関与を検討する。
方法:細胞株はヒト非小細胞肺癌細胞株PC9とその耐性株PC9/CDDPを用いた。MTT assay法によりE6123の前処理にてCDDPに2時間曝露しそのIC50を検討しIsobolog ram analysisにて相加相乗効果を検討した。またCDDP細胞内蓄積量の検討とNa-K ATPaseの測定を行った。解毒機構であるGST, GSHを測定した。またE6123のCDDPによる肺癌細胞株のアポトーシスに与える影響を検討し、アポトーシスに関連する蛋白であるカスパーゼの影響をWestern Blottingを用いて検討した。
結果:E6123はヒト非小細胞肺癌細胞株において有意にCDDP感受性を増強させIsobologram analysisでは相乗効果を認めた。CDDP細胞内蓄積量、解毒機構の変化は認めなかった。またE6123はCDDPによる肺癌細胞のアポトーシスを増強させた。
結論:血小板活性化因子阻害剤:E6123はヒト非小細胞肺癌細胞株においてCDDP感受性を増強させ、これにはE6123によるCDDPのアポトーシス増強が関与する。