ABSTRACT 2401(P12-16)
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Third line therapyとしてのCPT11・CDDP併用療法が有効であった切除不能進行胃癌の一例:宮下光世、徳永祐二(国立長崎中央・外)

CPT11 and CDDP as third line therapy for the treatment of unresectable advanced gastric cancer:A case report:Kosei MIYASHITA, Yuji TOKUNAGA (Dept. of Surg., Nagasaki Chuo Natl. Hosp.)

切除不能進行胃癌の治療としては化学療法が選択されることが多いが、一旦奏効しても治療の継続とともに耐性ができ更なる治療が困難となることが多く、有効なsecond and third line therapy の出現が望まれている。こういう状況のなかで topo I 阻害剤である CPT11 は交叉耐性の少ないことより有望な薬剤と考えられる。我々は third line therapy としてCPT11・CDDP併用療法を施行したところ有効であった切除不能進行胃癌の一例を経験したので報告する。症例は52歳、女性。1996年11月4型胃癌にて手術されたが癌性腹膜炎により試験開腹に終わっている。1997年1月さらに癌性胸膜炎を併発し入院。CDDP ip と MTX・5FU交代療法を施行し軽快退院した。以後同療法を外来にて継続していたが夏頃よりCA19-9の上昇と腹水の増加を認め12月イレウスとなり再入院した。そこで low dose FP 療法に変更し計6週施行したが効果はNCであった。そこでthird line therapy としてCPT11・CDDP併用療法(CPT11 30mg/m2, CDDP 10mg/body day1 and 4)を施行したところ、腹水の減少、癌性疼痛の改善、CA19-9の著減をみとめPR と判定した。 副作用としてGr.3 の白血球減少とGr.2の脱毛をみとめた。以上より本療法は切除不能進行胃癌の治療として有用と考える。