ABSTRACT 2406(P12-17)
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Flutamideによるラット実験的肝障害に対するUrsodeoxycholic acidの軽減作用:市村英資1,原 和久1,半田 淳1,松崎靖司2(1日本化薬安全性グループ,2筑波大学臨床医学系内科)

The effect of Ursodeoxycholic acid on the experimental hepatotoxicity in male rats treated with flutamide : Eiji ICHIMURA1, Kazuhisa HARA1, Jun HANDA1, Yasushi MATSUZAKI2(1Drug Safety Evaluation Group, Nippon Kayaku, Co., Ltd., 2Institute of Clinical Medicine, Tsukuba Univ.)

前立腺癌治療薬であるflutamideは臨床で肝障害が報告されている。そこで、雄ラットを用いてflutamideの実験的肝障害モデルを作成し、薬剤性肝障害に対するUrsodeoxycholic acid(UDCA)の効果を検討した。実験的肝障害は、絶水絶食下でPhenobarbital(PB)及びflutamide (150 mg/kg)の5日間反復併用投与により作製し、GOT、GPT、GLDH値の高値及び出血を伴う地図状肝細胞壊死巣の発現等が認められている。この実験的肝障害モデルにUDCA( 10、20、40mg/kg)を同時投与した結果、UDCA投与群では、UDCA非投与群と比較してGOT、GPT値の有意な低値(UDCA 10、20及び40 mg/kg投与群、P<0.01)及びGLDH値の有意な低値(UDCA 20及び40 mg/kg投与群, P<0.01)が認められた。また、UDCA 20及び40 mg/kg投与群では壊死領域の縮小が認められた。以上、flutamide実験的肝障害に対するUDCAの同時投与は肝障害を軽減し、その有用性が示唆された。