ABSTRACT 2459(P14)
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食道癌の術前low dose FP-R 療法に対する感受性予測因子としてのcyclinD1の意義:鮫島隆一郎,北島吉彦,湯ノ谷誠二,薬師寺浩之,宮崎耕治(佐賀医大・外)

CyclinD1 is a possible indicator of the sensitivity for neoadjuvant chemoradiotherapy against esophageal cancer:Ryuichiro SAMEJIMA,Yoshihiko KITAJIMA,Seiji YUNOTANI,Hiroyuki YAKUSHIJI,Kohji MIYAZAKI ( Dept. of Surg., Saga Medical School )

 [目的と方法]食道癌に対する術前low dose FP-R療法の感受性予測因子の確立を目的に,p53の蓄積とcyclinD1の過剰発現を治療前生検標本を用いて免疫組織化学的に判定し,主病巣の縮小率との関連を検討した.[対象]本療法を施行後根治手術を行った21例中治療前生検標本が得られた20例を対象とした.[結果]p53陽性群と陰性群の間に平均縮小率において統計学的有意差は認められなかったが,cyclinD1陽性群と陰性群では,平均縮小率51.1%と81.0%(p=.0104)で有意に陰性群で感受性が良好であった.さらに予後においてもcyclinD1陽性群で2年生存率33.3%,陰性群で3年生存率62.3%(p=.0154)と有意に陰性群で良好であった.[結論]cyclinD1の過剰発現の治療前生検標本における免疫組織化学的判定は本療法の感受性予測因子および本療法施行症例の予後予測因子となると考えられた.現在,cyclinD1 cDNAを組み込んだプラスミドをヒト食道癌株細胞にtransfectionし,その抗癌剤感受性および抗癌剤によるapoptosis誘導能の変化を解析中である.