ABSTRACT 2491(P15-2)
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胃癌におけるc-myc、 K-samおよびc-met遺伝子増幅のFISH法による検討:原 拓央1、大井章史1、磨伊正義2、柳原五吉3、中西功夫11金沢大・医・1病理、2がん研・外、3国立がんセ・研・実験動物管理室)

Amplification of c-myc, K-sam and c-met in gastric cancer: Detection by fluorescence in situ hybridization:Takuo HARA1, Akishi OOI1, Masayoshi MAI2, Kazuyoshi YANAGIHARA3, Isao NAKANISHI1 (1Dept. Pathol.1, Kanazawa Univ. Sch. Med.,2Dept. Surg.,Kanazawa Univ. Cancer Res. Inst.,3Central Animal Laboratory, Natl.Cancer Center Res. Inst.)

c-mycは遺伝子発現を誘導する核内タンパクをコードする遺伝子で、 K-samおよびc-metはそれぞれFGF、HGF/SFをリガンドとしてtyrosine kinase活性を有する受容体をコードする遺伝子である。これらの胃癌原発巣および胃癌培養細胞株における増幅の頻度、程度、形態等についてnuclear suspensionを用いたFISH法により検討した。胃癌培養細胞株ではSNU16, HSC39にc-myc, K-samのdouble minute (DM) typeの増幅を、KATOIIIにK-samのhomogeneous staining region (HSR) typeの増幅を、MKN45にc-metのHSR様の増幅を認めた。胃癌原発巣154例においては、c-mycの増幅は23例(14.9%)に認め、このうち5例(3.2%)が高度増幅例(HSR1例、DM4例)であった。K-samの増幅は3例(1.9%)で、いずれも高度増幅例(HSR1例、DM2例)であった。c-metの増幅は6例(3.9%)認め、高度増幅例は無かったが3例はc-mycも低レベルに増幅していた。またSouthern blot法ではFISHの高度増幅例は3倍以上の増幅を示した症例と完全に一致した。