ABSTRACT 2524(P15-5)
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Cre/loxPシステムを用いたアデノウイルス2重感染法によるCEA産生癌特異的遺伝子治療:木島貴志1、西野和美1、大崎匡1、谷尾吉郎2、斎藤泉31 阪大・医・三内、2 大阪府立病院・内、3 東大・医科研・遺伝子解析)

Specific adenovirus mediated gene therapy for CEA producing cancer using the Cre/loxP system:Takashi KIJIMA1,Kazumi NISHINO1,Tadashi OSAKI1,Yoshiro TANIO2,Izumu SAITO3(1Dept.Med.III,Osaka Univ.Med.Sch.,2Dept.Med.,Osaka Pref.Hosp.,3Lab.Mol.Genet.,Inst.Med.Sci., Tokyo Univ.)

【目的】CEA産生癌に対する単純ヘルペスウイルスチミジンキナーゼ遺伝子(TK)を使った特異的かつより強力な遺伝子治療モデルの有効性を、Cre/loxPシステムを用いたアデノウイルスベクター(Ax)2重感染法により検討する。
【方法】1) CEA promoterの制御下にCre recombinaseを発現するAxACEANCre、Creの存在下で初めてCAG promoterの制御下にTKを発現するAxCALNLTKを作製した。2) CEA発現株および非発現株に、AxCEATKを単独感染あるいはAxACEANCreとAxCALNLTKを2重感染し、ganciclovir(GCV)感受性をMTT法にて検討した。
【結果】CEA発現株LoVoでは、2重感染法により、従来の単独感染法に比べて約3倍GCV感受性が増強した。しかし、非発現株A549では感受性に変化はなかった。現在、in vivoでの治療効果を検討中である。
Cell Lines
(CEA production)
IC50 mean±S.D.(μM)
AxCALNLTK+
AxACEANCre
AxECATKAxACEANCre
LoVo(+)0.38±0.091.27±0.15387±11.5
VMRC-LCD(+)2.60±0.534.23±0.25443±51.3
A549(-)413±60.3473±114683±153