ABSTRACT 2531(P15-5)
 ポスターセッション一覧 トップ 


5-FU modulationへの自殺遺伝子治療の応用:小山文一1,澤田秀智1,藤井久男1,平尾具子1,榎本泰三1,濱田洋文2,中野博重11奈良医大・外,2癌研・癌化療セ)

Application of suicide gene therapy to 5-FUmodulation : Fumikazu KOYAMA1, Hidetomo SAWADA1, Hisao FUJII1, Tomoko HIRAO1, Hiromitsu ENOMOTO1, Hirofumi HAMADA2, Hiroshige NAKANO1 (1First Dept. of Surg. Nara Med. Univ., 2Cancer Chemother. Ctr. Cancer Institute)

【目的】5FU代謝経路の解明につれ,種々のbiochemical modulationが開発され,進行癌に対して応用されてきている.我々は,5-fluorocytosine(5FC)を5FUへ変換する大腸菌由来のcytosine deaminase,および5FUの活性化を促進する大腸菌由来のuracil phosphoribosyltransferaseを発現するアデノウイルスベクター(各々AxCACD,AxCAUP)を作製し,5FU modulationへの自殺遺伝子治療の応用の可能性を検討した.【方法】ヒト大腸癌細胞株(HT29P)にAxCAUPを感染させ,in vitroおよびin vivoにおける5FU感受性の変化を検討した.さらにAxCACDとAxCAUPの併用による5FCでの治療効果を検討した.【結果】in vitroおよびin vivoにおいて,AxCAUPは大腸癌細胞の5FU感受性を有意に増強した.AxCACDとの併用にて,毒性の低い5FCによる治療が可能であった.【結論】自殺遺伝子治療の5FU modulationへの応用が示唆された.