ABSTRACT 2545(P15-6)
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複製欠損型単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)ベクターを用いたEpstein-Barrウイルス(EBV)関連B細胞リンパ腫に対する遺伝子治療モデル: 鈴木利哉1, 室橋郁生1, 平嶋邦猛1, David T Curiel2, Joseph C Glorioso3, 別所正美1 (1埼玉医大・一内, 2アラバマ大・医, 3ピッツバーグ大・医)

A gene therapy model for EBV-associated B cell lymphoma by means of replication-defective HSV-1 vector: Toshiya SUZUKI1, Ikuo MUROHASHI1, Kunitake HIRASHIMA1, David T CURIEL2, Joseph C GLORIOSO3 and Masami BESSHO1 (1Dept. Int. Med. Saitama Med. Sch., 2Gene Ther. Program, Univ. Alabama-Birmingham, 3Dept. Mol. Genetics & Biochem., Univ. Pittsburgh)

EBウイルス関連B細胞リンパ腫はAIDS・臓器移植患者等における致死的疾患である。このリンパ腫の治療を目的としてとして複製欠損型HSV-1ベクターT0Z.1を使用した。これは毒性を減らすためICP4, ICP22, ICP27を欠損し, さらにUL41を部分欠損した位置にICP0プロモーター・lacZ遺伝子を挿入し,thymidine kinase遺伝子を保持する。実験モデルはEBVでトランスフォームしたヒトB細胞株SWEIGを用いた。MOI=1の感染において20%以上の細胞がlacZを発現していた(X-Gal染色)。この発現は一週間持続した。ウイルス感染24時間後にガンシクロビル(GCV)を投与しさらに感染72時間後に生存細胞数を調べたところGCV濃度依存性に最大限50%の抗腫瘍効果を認めたがウイルス毒性は著明でなかった。今回複製欠損型HSV-1ベクターによる効率の良い遺伝子導入および抗腫瘍効果を明らかとした。