ABSTRACT 2570(P15-8)
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マウス同所性移植モデルを用いた前立腺癌遺伝子治療:那須保友,郭 春鋼1,村上貴典1,山本康雄1,日下信行1, 津島知靖1,公文裕巳1,Thimothy C. Thompson21岡山大・泌, 2 Baylor College of Medicine・泌)

Prostate cancer gene therapy using mouse orthotopic tumor model: Yasutomo NASU1, Shunko KAKU1, Takanori MURAKAMI1, Yasuo YAMAMOTO1, Nobuyuki KUSAKA1, Tomoyasu TSUSHIMA1, Hiromi KUMON1 , Thimothy C. THOMPSON2 (1Dept. of Urol. Okayama Univ. 2Scott Dept. of Urol. Baylor College of Medicine)

【目的】マウス前立腺癌同所移植モデルを用い、Herpes simplex thymidine kinase (HSV-tk) gene, Interleukin-12 (IL-12) geneによる 前立腺癌に対する遺伝子治療の有効性を検討した。
【方法】C57B6マウス前立腺に同種の前立腺癌細胞(RM-9)を移植した。7日後に生着を確認した後, HSV-tk gene もしくはIL-12 gene を組み込んだadenovirus vector を腫瘍内に直接注入し,HSV-tkの場合はganciclovirを6日間腹腔内投与した。Control 群にはβ-galactosidase gene を組み込んだadenovirusを注入した。Vector注入14日後に屠殺し前立腺腫瘍重量を測定した。また,生存期間についても検討した。
【結果】 腫瘍の生着率は95%と良好であり,細胞移植,vector注入に伴う侵襲に起因したマウスの死亡率は2%と低率であった。HSV-tk, IL-12投与群における前立腺腫瘍重量はcontrol群に比し有意に低く,生存試験においても治療群において生存日数の有意の延長を認めた。
【結論】マウス同所移植モデルは前立腺癌遺伝子治療における有用なpreclinical study modelであり,前立腺癌に対するHSV-tk, IL-12による遺伝子治療の有効性が確認された。